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コラム

オーダースーツの袖丈や裾丈はどう決める?職業での違いなども解説

Sleeve length Male

オーダースーツを美しく着こなすためには、袖丈や裾丈が重要です。ある程度基準は決まっているものの、シーンに応じて変えます。
袖丈も裾丈も短めにすると少しカジュアルな印象になり、長いとクラシカルで重厚な印象になります。
また、職業によっても相応しいスタイルが異なります。
そこで今回は、袖丈と裾丈の基本的な決め方や職業での違いなどについて解説します。

Contents

オーダースーツの袖丈と裾丈の決め方は?

Jacketed men

オーダースーツはその道のプロであるテーラーが細部まで責任を持って採寸し、仕立てます。
そのため、スーツをつくる目的が明確ならばお客様が迷うことはあまりないかもしれません。
しかし、実際にどのような基準で袖丈や裾丈が決まっているのか知りたい方も多くいらっしゃるでしょう。
ここで紹介する基準さえ知っていれば、オーダースーツに限らずあらゆるスーツを選ぶ際にきっと役立つと考えます。

オーダースーツの基本的な袖丈

袖丈といってもどの部分かわからない方もいらっしゃるかもしれません。袖丈とは、肩先の袖が付いている部分から袖口までの直線距離をいいます。
最も標準的な長さとしては、地面に向かって腕を自然に下げたとき、親指の先から袖口までが約11〜12cmです。
だいたいこの長さであると美しく見えます。
ただ、実際にオーダースーツを仕立てるときには、単純な長さで考えるのではなく、袖の下のシャツから手がどれくらい離れているかなどを目視で確認し、プロが細かく調整します。
人間の腕はまっすぐではなく、肘があるので単純な長さで仕立ててしまうと動きにくい場合もあるのです。
より簡単な方法としては、手首の小指側にある骨を基準にすることが挙げられます。尺骨茎状突起(しゃっこつけいじょうとっき)と呼ばれ、その部分だけ見ればわかるためここを意識して長さを考えると安心です。
以下、スタイルにあわせて袖がどのようになっているか解説いたします。

標準的なスーツの袖丈は、尺骨茎状突起から1.5cm〜2cmです。メジャーで測る方は必ず姿勢をまっすぐにして測りましょう。1人で難しい場合は周囲の人に手伝ってもらって下さい。オーダースーツ、既製品のスーツ問わず、この袖丈のものが多く出回っています。
元々スーツは人に肌を見せないように仕立てるのが基本です。そのため標準的なスタイルでは短い袖を避け、しっかりと腕が隠れるデザインになっています。着丈(洋服の縦の長さ)も袖とあわせて、ヒップが隠れるくらいになるのが理想的とされます。

ビジネスシーンではすっきりとした印象を狙ってタイトなスーツを着る方も増えています。
タイトなスーツでは袖丈も短く作るのが一般的です。袖丈の目安は尺骨茎状突起が見えない程度になります。
また、この場合に袖丈を短くする理由は単純で、体にフィットしたスーツのシルエットとあわせてバランスが良く見せるためです。加えて袖丈を短くすると着丈も短くなります。細身のスーツでヒップのラインが少し見えるのはこのような理由が関係しています。

完全にカジュアルな場面に着るスーツは尺骨茎状突起がやや見える袖丈で仕立てることもあります。そのほうが動きやすく、食事などがしやすいため好まれるのです。ただし、ビジネスシーンなどにはこの袖丈は向きません。
また、スーツは袖をまくることや折ることも許される場合があるのでもし商談などにも使いたいという方は標準的な袖丈がおすすめです。

オーダースーツはもっとこだわる!シャツの袖丈はどうする?

オーダースーツの袖丈はわかったけれど、中に着るシャツとのバランスを知りたいという方もいるかもしれません。
シャツは自然に腕を伸ばした状態でスーツの袖から1cm~1.5cm見えるのが理想的です。
シャツが袖に全て隠れてしまうと腕が短く見えてしまいます。また逆に出過ぎていると動きにくいのはもちろん、見栄えが悪くなります。そのため、オーダースーツを仕立てる際には中のシャツもあわせてプロに相談しましょう。

オーダースーツの基本的な裾丈

Hem length Male

裾丈とは、パンツの十字の縫い目から裾までの長さをいいます。
縫い目に沿って一直線に測れるので、長さを測るのは簡単ですが、そのままの長さでとると丈が短くなります。注意しましょう。
着て裾丈を確認できる場合、最も簡単なのは、ベルトを腰骨の位置でしっかりと締め、実際に裾の長さがどれくらいになるか見る方法です。標準的な長さの目安は、かかとでだいたい地面から1cmほど裾が離れていたら美しいとされています。

以下、スタイルに合わせて裾がどのようになっているかを解説します。

地面から大人の指で約1本分の隙間が理想的です。この長さであればどのようなシーンでも問題ありません。

くるぶしが丁度隠れる程度の長さに仕立てる場合もあります。先に紹介したカジュアルなスーツでは足首が見えていましたが、こちらはくるぶしが隠れる程度なのでビジネスシーンで採用される方もいらっしゃります。効果としてはよりスタイリッシュな印象になります。

足首がはっきりと見える長さにすることもあります。足が長く見える効果や全体的にすっきりとした印象になりますが、ポップな見た目になることもあり、ビジネスシーンでは使いにくいかもしれません。

少し古風なクラシックスタイルに仕上げたい場合は、長めにすると重厚感が出ます。長さの基準は靴の甲にシワができるくらいです。余裕が感じられるため、落ち着いた印象を狙う場合に適しています。

職業でも変わる!オーダースーツの袖丈や裾丈の目安

仕事でオーダースーツを着る場合、職業によっておすすめの袖丈や裾丈が異なります。
ここでは実際にイメージしやすい職業を例に解説します。

Sales Male

営業職や商談などが多い職業の場合

商談は座って行うことが多いため、袖丈や裾丈を長めにするのがおすすめです。肘や膝を曲げることが多い仕事の場合、実際の丈よりもその分短く見えるのでどちらも少し長くすると見栄え良くなります。
また、中に着ているシャツが見えるとフレッシュな印象を持つことが多いので、あえてクラシックなスタイルにして安心感を狙う方も多くいます。

事務職やデスクワークなどの仕事の場合

事務職やデスクワークなどの人とあまり会わない仕事の場合には、袖丈や裾丈を短くするのがおすすめです。
まず机に座ってパソコンを操作していると確実に袖が擦れて摩耗しやすくなります。さらにペンをよく使う方も袖が短い方が書きやすくなるため短めに仕立てます。
編集者や記者の方は特に気をつけるとスーツが長持ちします。

講義や会議、セミナーなどで人前に立つ仕事の場合​

頻繁に会議でプロジェクターを使ってプレゼンする方や大きな講義室で生徒に学問を教える方、セミナー講師をしている方など発表の多い方は標準的な丈がおすすめです。
標準的な袖丈や裾丈は多くの人が見た時に自然な印象があり、中のシャツも見えるように仕立てられるのでバランスが取れています。一回に多くの方を相手に話す場合には短すぎず長すぎないバランスの良いスーツを選ぶと良い印象を与えられます。

オーダースーツの袖丈や裾丈は自分で直せる?

「父が仕立てた美しいオーダースーツをどうにか自分の体に合うサイズに直して着ることができないか」と考える方も多いと思います。
お直しが簡単なら良いのですが、前提としてオーダースーツの袖丈や裾丈を自分で調整するのはおすすめできません。袖丈や裾丈を変える場合は、裁断が必要になることも多く技術や他の部分の細かい調整が仕上がりを決めるためです。
しかし、今日だけどうにかしたいという方もいるでしょう。
そこで、ここでは一時的に対処する方法と調整できる場所を解説します。

オーダースーツの袖や裾が長い!サイズを合わせる一時的な対処法

オーダースーツの袖や裾が長い!サイズを合わせる一時的な対処法
一時的な対処法としては、以下3つの方法が挙げられます。

仮縫いで止める

まず簡単な仮縫いで止めるという方法があります。
用意するものは、糸や針、アイロン、はさみ、まち針です。
ポイントは縫い目を大きくすることです。そうすることで後で解きやすく、また傷つきにくくなります。

  1. 自分の体にあわせて折り返します(折り返す幅は1.5cm~2cmが標準です)
  2. その位置にまち針を付けます
  3. 折り返したあとを手縫いで縫います

縫う際はできるだけ力をかけないように注意しましょう。引っ張ってしまうと大切なオーダースーツを痛める原因になります。

ボタンの位置を調節する

裾丈が長い場合は難しいのですが、袖丈が長い場合はボタンの位置を調節することが有効です。
袖のボタンを一度外して縫い付けるだけなので非常に簡単です。ただし、あくまで一時的なものと考えてください。そのままずっと使っていると不具合につながることもあります。余裕ができたらプロに見てもらいましょう。

袖や裾を止めるクリップを使う

袖や裾を止めるクリップも売られています。長い部分を内側に折り込んでクリップで固定するだけです。
鏡でしっかりと狙った長さになっているか確認しましょう。
ただ、この方法もずっとは使えません。折っているとスーツに後が残ってしまうことがあるからです。
そのためもしクリップを使う場合はできるだけ長時間の使用を避け、着ない時は外すようにしてください。

オーダースーツの袖丈や裾丈を調整できる場所は?

オーダースーツの袖丈や裾丈を調整できる場所として最も良いのはやはりオーダースーツを日々仕立てている専門店です。
量販店やお直しが専門のリメイク店など、さまざまなお店がスーツのお直しをしていますが、テーラーは常にゼロからスーツを考えているので技術に大きな差があります。
もし袖丈や裾丈を調整したいとお考えでしたらDAVID LAYERにお任せください。

DAVID LAYERでは、生地約15,000種類・裏地約1,000種類・ボタン約1,000種類の中から、お客様のお好みに合わせてカスタマイズが可能です。
採寸は0.5cm刻みできめ細かく行い、お客様の体型を隅々まで測定し、身体のクセや特徴を補正できるスーツを制作します。晴れの日の一着からビジネススーツまで、いろんなシーンに合わせたコーディネートをご提案いたします。
オーダースーツは敷居が高いと思われがちですが、そんなことはありません。ご相談だけでもOKです!
お気軽にお問い合わせくださいませ。皆様にお会いできる日を楽しみにしております。

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