オーダースーツは、その人の個性やスタイルを最も反映できるファッションアイテムの1つです。
近年、ビジネスシーンだけでなく、カジュアルなシーンやフォーマルな場でもオーダースーツが注目されています。この記事では、最新のオーダースーツのトレンド、について詳しく紹介します。
スーツの基本を知る
トレンドを知る前に、まずはスーツの基本からお伝えしていきます。
ジャケットの種類
- シングルスーツ
シングルブレストスーツの特徴として、ボタンの配置が前面に1列で並んでおり、一般的に1つボタン・2つボタン・3つボタンのスタイルがあります。シングルスーツは、カジュアルからフォーマルまで幅広いシーンで着用することができるのが魅力です。
- ダブルスーツ
ダブルスーツの特徴は、前面に2列のボタンが並んでいることです。通常、4つか6つのボタンがあり、実際に使用するのはそのうちの1つか2つです。このデザインは、よりフォーマルでエレガントな印象を与えるのが特徴です。
- スリーピース
スリーピーススーツの特徴は、ジャケット・パンツ・ベスト(ウェストコート)の3点セットで構成されていることです。このデザインは、よりクラシックで伝統的なスタイルを特徴としています。
襟の種類
- ノッチドラペル
ノッチドラペルは、スーツのジャケットで最も一般的な襟のデザインです。ジャケットの襟とラペルが90度の角度で切り取られたような形状をしており、ビジネススーツやカジュアルなスーツに広く用いられます。そのシンプルでクラシックなスタイルは、様々なシーンで活躍し、どんな体型の人にも似合いやすいのが特徴です。
- ピークドラペル
ピークドラペルは、襟の先端が上向きに尖っているデザインです。このスタイルは、フォーマルでエレガントな印象を与え、ダブルのジャケットやタキシードに多く見られます。ピークドラペルは、視覚的に肩幅を広く見せる効果があり、堂々とした存在感を強調するため、重要な会議ミーティング・フォーマルな場所に適しています。
- ショールカラー
ショールカラーは、丸みを帯びた滑らかなラインの襟で、主にタキシードやディナージャケットに使用されます。このデザインは、クラシックかつ上品な印象を与え、特にフォーマルなシーンに最適です。シンプルながらも洗練されたスタイルで、華やかな場での装いを引き立てます。
ベントの3種類
- センターベント
センターベントは、ジャケットの背面中央に一つのスリットが入っているデザインです。このスタイルは、動きやすさと機能性を重視しており、特に乗馬の際に便利なことから起源を持ちます。センターベントはシングルスーツのジャケットによく使われ、シンプルでクラシックな印象を与えます。動きやすさがあり、座ったり立ったりする動作が多いビジネスシーンに適しています。
- サイドベンツ
サイドベンツは、ジャケットの背面両サイドにスリットが入っているデザインです。このスタイルは、動きやすさとエレガントさを兼ね備えており、特にダブルのジャケットに多く見られます。サイドベンツは、ジャケットの裾が自然に広がり、身体の動きに合わせて柔軟に対応します。そのため、立ったり歩いたりする際に裾が綺麗に流れるように見え、フォーマルな場面でも活躍します。
- ノーベント
ノーベントは、ジャケットの背面にスリットが全くないデザインです。このスタイルは、最もシンプルでスリムなシルエットです。ノーベントのジャケットは、クラシックなタキシードに多く見られます。スリットがないため、動きにくい面がありますが、シンプルでエレガントなラインを強調し、非常にフォーマルな印象を与えます。
近年のスーツトレンド
かっちりとしたビジネスシーンやフォーマルシーンで人気のスーツは、英国調クラシックスタイルです。しかし、現在のトレンドを反映した英国調スーツは、従来のブリティッシュスタイルとは異なり、肩パッドが薄く、柔らかなイタリア生地を使用しているのが特徴です。
伝統的なブリティッシュスーツは、ハリが強く厚みのあるイギリス生地を使用しますが、現在は世界的に軽く柔らかなイタリア生地がトレンドとなっているため、ブリティッシュスーツにイタリア生地が使用されるケースが増えています。
現在流行しているスーツは、厳密には本来のブリティッシュスーツではなく、英国調のクラシックな雰囲気を持つイタリアンスーツと言えます。
生地のトレンド
- イギリス生地
イギリス生地は、2本の糸を撚り合わせた双糸を使用しており、ハリが強いのが特徴です。この生地は、構築的なシルエットを持つブリティッシュスーツに適しています。しかし、現在のトレンドスーツには、この打ち込みが強いイギリス生地は避けられることが多いです。最近では、イタリア生地に近い風合いを持つイギリス生地も誕生しており、トレンドスーツとして使用されています。
- イタリア生地
イタリア生地は、単糸を使用して織られており、軽くて柔らかいのが特徴です。滑らかな風合いを持つこの生地は、近年の主流となっています。特に、グレンチェック、ハウンドトゥース、ウィンドーペンなどの英国調の柄が人気です。
- オフィスカジュアル向きの生地
オフィスカジュアル向けの生地としては、ストレッチ性のあるジャージー素材など、実用性を重視した合成繊維が使われます。これらの生地は主にセットアップスーツに使用され、快適さと動きやすさを兼ね備えているため、オフィスカジュアルに適しています。近年の傾向として、オフィスカジュアルが主流になってきており、それに合わせた生地が人気を集めています。
トレンドのスーツをオーダーするときのポイント
- 英国調の雰囲気は秋冬がベスト!
英国調の雰囲気は、生地の色柄で楽しむことができます。特に、グレンチェックやウィンドーペンなどの英国調の柄がトレンドです。色はブラックやグレーなどのモノトーンが注目されており、冬生地には起毛感のあるフランネルのグレーに白のチョークストライプがオススメです。このような生地は、コーディネートしやすく、秋冬のオフィスカジュアルやビジネスカジュアルに適しています。ただし、フランネルは少しカジュアル寄りの素材のため、結婚式や堅めのビジネスシーンでは避けるべきです。
- フォーマルシーンではオッドベストが流行中!
結婚式などの華やかなフォーマルシーンでは、クラシックな雰囲気を持つスリーピーススーツや、異なる色柄の生地を使用したオッドベストが人気です。これにより、個性的でエレガントなスタイルを演出できます。
- モードな雰囲気は若者に人気
市場には、ナローラペルの細身スーツやオーバーサイズのカジュアルスーツなど、モードな雰囲気を持つスーツが増えてきました。これにより、スーツスタイルはこれまでよりも自由で個性的な着こなしが可能になり、おしゃれ着としての注目度が高まっています。
- スーツのサイズが1番重要
スーツはサイズが合っていないと、全体的な魅力が半減します。
ジャストフィットするサイズとは、体を動かした際に変わる体型をカバーする余裕があるスーツです。体を動かす際に必要な余裕があるスーツは、着用シーンの基本的な動作で不自然なシワが入らないため洗練された印象になります。立ち姿の印象は、ジャケットの袖丈と着丈、パンツの裾丈で大きく変わります。
スーツを仕立てる場合は、袖丈、着丈、裾丈のバランスチェックが重要です。
適正サイズで仕立てたスーツは、スーツのスタイルアップ効果を最大限に活用できるためおすすめです。採寸するときには、「フォーマルシーンで姿勢を正して立っているとき」をイメージしましょう。首を横に向ける、下を向くなどの姿勢の変化で、採寸される着丈や裾丈の数値は変わってしまいます。
ジャストサイズでフルオーダースーツを仕立てるためには、正確な数値が採寸できるように、姿勢を意識することがポイントです。
生地選びと、シーンに合わせたスタイルの選択で、現代的で洗練されたトレンドスタイルを楽しむことができます。
DAVID LAYERでは、生地約15,000種類・裏地約1,000種類・ボタン約1,000種類の中から、お客様のお好みに合わせてカスタマイズが可能です。
採寸は0.5cm刻みできめ細かく行い、お客様の体型を隅々まで測定し、身体のクセや特徴を補正できるスーツを制作します。晴れの日の一着からビジネススーツまで、いろんなシーンに合わせたコーディネートをご提案いたします。
オーダースーツは敷居が高いと思われがちですが、そんなことはありません。ご相談だけでもOKです!
お気軽にお問い合わせくださいませ。皆様にお会いできる日を楽しみにしております。